こんにちは、まさしです。このブログは、人の期待に応えすぎて自分らしさを見失いがちな20代HSS型HSPさんが、「HSS型HSP」の強みを活かし、自分らしく生きるための情報を発信しています。
今回は、HSS型HSPの「HSS」とは何か、そして刺激追求性(HSS)を構成する4つの因子について詳しく解説をします!
この記事を読めば、HSS型HSPの特性をより深く理解し、自分の強みを活かせるヒントが見つかるはずです。
HSS型HSPは、Highly Sensitive Person(HSP:非常に繊細な人)の中でも、High Sensation Seeking(HSS:刺激追求型)の特性を持つ人を指します。「繊細だけど刺激を求める」という一見矛盾する特性を持つのが特徴です。
私は自分がHSS型HSPだと気づくまで、「なんで仕事が続かないんだろう」、「なんで皆んなと同じことができないんだろう」と、振り回されるような人生に悩み続けていました。
発達障がいやアダルトチルドレンの特性かとも思い、関連書籍を何十冊も読んでいましたが、どれもピンと来ませんでした。
きっと皆さんの中にも、そういった感覚を持つ人もいるのではないでしょうか?
そんな私が「HSS型HSP」という概念に出会ったのは、仕事を辞めて自信を失っていた2024年のこと。
このHSS型HSPという概念に気づいた時、まるで、雷に打たれたような衝撃でした。
なぜなら「HSS型HSPはまさに自分のことだ!」と、ようやく腑に落ちる感覚を得られたからです。
この経験を通して、私はHSS型HSPの特性が人生にどれほど影響を与えているかを深く知ることができました。
だからこそ、HSS型HSPという特性を理解し、うまく活かせるようになれば、自分らしい生き方を取り戻せると強く実感しています。
この記事では、刺激追求性(HSS)の特徴や4つの因子について詳しく解説します。
「HSSをより詳しく理解したい」「HSS型HSPの強みを活かしたい」と思っている方は、ぜひ読み進めてみてくださいね!
刺激追求性(HSS)とは?
そもそも刺激追求性と呼ばれるHSSとは何なのでしょうか。
HSPはざっくり言えば「繊細さん」と捉えることができますが、刺激追求性であるHSSは、少し理解が難しいですよね。
そこでまずは、HSSを分かりやすく理解してみましょう。
刺激追求性(HSS)を簡単に理解するポイント
簡単に言えば、刺激追求性(HSS)は、「刺激を求めずにはいられない性質」と言えます。
たとえば、
- 退屈な作業よりワクワクする作業がやりたい!
- いつも現状をもっと良くしたいと思ってしまう。
- 新しいものへの好奇心が異常に強い。
などが、「HSS=刺激を求めずにはいられない性質」のよくある特徴です。
刺激追求性(HSS)を構成する4つの因子:なぜ刺激を求めるのか
続いては、刺激追求性(HSS)がどんな性質によって構成されているかに加え、なぜ刺激を求めてしまうのかを解説していきます。
以下は、トレイシー・クーパーさん(フォレスト出版:時田ひさこさん監訳/精神科医の長沼睦雄さん監修)の著書「傷つきやすいのに刺激を追い求める人たち:出版年2022年」において、
刺激追求性(HSS)を構成する4つの因子について詳しく言及されていたので、ご紹介します。
ちなみにこの本では、これら全ての要素が強く表出する人がHSSというわけではなく、
『一つ以上の因子が見られればHSSということになる』とあります。
1.スリルと冒険の追求
一つ目は、スリルと冒険を追い求めることです。
HSS型HSPさんの中でバンジージャンプやスキー、高速で車を走らせるなどの刺激が好きな人は、あるあるかもしれませんね。
この本で紹介されている心理学者ザッカーマンさんは、「HSSがリスクを負うのは、刺激的な経験を得るためにリスクを受け入れているか、リスクを過小評価しているかだ」と考えられています。
つまりHSSは、「一切リスクを考慮していないわけではない」という点が重要です。
ちなみに過去私はお金を持たずに日本縦断のヒッチハイクを成功させたことがあります。
今になってみると、刺激的な経験を得るために「帰れなくなったらどうするか」「事故に遭ったらどうするか」などのリスクは分かっていたものの、
「やりたいことのためならリスクは仕方ない」と思っていたのは、これが影響していたかもしれません。
2.経験や目新しい物(新奇性)の追求
新製品や初めて会う人、新しい場所などに強く引き寄せられる人は、この因子が強い可能性があります。
新しい体験や未知なることに興味が湧くことってありますよね。
こうした新しいものへの強い関心は、創造性と強い相関があると言われています。クリエイティブな人は、確かに好奇心が強そうですよね。
過去に私はファッションでトレンドを追っていましたが、「少ないもので暮らすミニマリスト」になってから、新しいものを追い求めることをやめた経験があります。
しかし、新しいものへの好奇心が強いことに変わりないので、コンビニなどに行った際は新商品があるか、必ず気になってしますね。
私のように「新奇性の追求」が強い人は、新しいもの・人・場所などから得られる「初めて」の刺激を楽しんでいることが多いそうですよ。
3.脱抑制
脱抑制は、刺激を追求することで、社会的に「これ以上は良くない」とされるラインの外に飛び出そうとする意欲に関連すると言われています。
皆さんも、「やりたいけど今はやっちゃだめ」と葛藤することがあるかと思いますが、実は脱抑制は「活性化メカニズム(大胆さ)」として働くので、実際のリスクや論理的なリスク評価にかかわらず、人を突き動かしてしまうそうです。
また脱抑制が強いと、押さえつけられることに対し強い抵抗を示します。
私を含めHSS型HSPさんが仕事を辞めやすいのは、脱抑制が影響しているんじゃないのかなと思います。
例えば私は会社で「これやっといて」という指示に対し、すぐに「はい」と答えられず、
「なんのためにこれはやるの?」と、指示の意図が明確でないことで立ち止まってしまいます。
脱抑制が強く指示に対していちいち「なぜ?」と考えてしまうことや、納得しないと動けない傾向が強いと、
指示を受けるしかない時期である1年目や2年目はより脱抑制が働き、リスクにかかわらず辞めてしまうとも考えられますよね。
4.退屈感(飽きっぽさ・退屈しやすさ)
退屈感は、単調な日常や退屈な状況を嫌い、すぐに刺激を求めたくなる傾向です。
ルーティン化した仕事や変化のない生活に対して強い不快感を覚えている状態は、著しく気分が落ち込んだ時と同じ状態とも言えるそうです。
退屈しやすく刺激を求めたくなる傾向は、社会、人間関係、仕事、趣味など、幅広く人生に影響を与える可能性があるとのこと。
仕事選びや恋人選びなども、刺激のある方を選択をする傾向が強いのも、HSSさんの特徴ではないでしょうか。
また何かを始めてもすぐに飽きたり、やりっぱなしになったりしやすいのは、退屈感が影響しているかもしれませんね。
刺激追求性(HSS)は遺伝性が高い
実はHSSという特性は、他のどの特性よりも遺伝性が高いことがわかっており、
両親や親族から遺伝的に影響している可能性が高いことも視野に入れておくと、心の整理もつけやすいでしょう。
まとめるとHSSは、
- スリルと冒険の追求
- 経験や目新しい物(新奇性)の追求
- 脱抑制
- 退屈感(飽きっぽさ・退屈しやすさ)
という4つの因子が合わさり、刺激追求性(HSS)とみなされる「一連の特性」を構成しています。
【実体験】刺激追求性(HSS)の強みと弱み
続いては、私の実体験をもとに、刺激追求性(HSS)の強みと弱みをご紹介します。
もし同じように感じる方がいれば、HSSの強みを活かしながら、弱みは対策でカバーすることを一緒に心がけましょう!
HSSの強み
私の人生において刺激追求性(HSS)は、間違いなく私の行動力を底上げしていると思います。
本来私は非常に引っ込み思案な性格で、行動力とはかけ離れた性格をしていました。
しかし下の記事にも書いた通り、17歳から一人暮らしをするなど、家族関係で苦労した過去があります。
混沌とした家庭環境が影響し、「消極的じゃダメだ。望むことは全て行動して形にしよう」と心に決め、
結果的には、自分の持っていたHSSという特性を活かしてきました。
具体的には、私は大学時代、
- ヒッチハイクで日本を旅したい
- フィリピンの路上で生活する人をできる限り支援したい
- お店を借りて子ども食堂を作りたい
など、自分の夢や好奇心に従い行動した結果、夢を実現できました。
スリルを求め積極的に行動をしたり、新しい経験に対してリスクを負って活動したりできたのは、
まさにHSSの特性をうまく活用した例とも言えます。
HSSの弱み
私の人生において刺激追求性(HSS)の弱みは、4つの因子で解説した中でも共通してでてきた「リスク評価」です。
人生の転機には、必ず「リスク評価」が伴いますよね。
先ほどご紹介した
- ヒッチハイクで旅をした
- お店を借りて子ども食堂を作った
などは結果的に実現できたから良いものの、正直なところリスク評価が適切でなかったと今では思います。
特に子ども食堂を作った際、「繁盛した後は自分一人で運営できるのか」というリスクを考慮していなかったので、忙しすぎて体がもたなかったのも、店を閉じる一つの原因でした。
私も含め新しい何かを始める際にリスクを過小評価しがちな人は、
HSSの強みをうまく活かしていくために最低限のリスク評価をし、対策可能なものにすることが重要です。
まとめ
今回は刺激追求性(HSS)を構成する4つの因子とは何かについて、私の実体験も合わせてお話をさせていただきました。
私自身、25年間もHSS型HSPとしてさまざまな体験を通じ、強みと弱みを実感してきました。
特にHSSの特性は、私の行動力を大きく引き上げてくれましたが、リスクを見落としがちな面もあり、それが結果的に失敗や後悔を招くこともありました。
HSS型HSPとして自分らしく生きるためには、HSSの特性を正しく理解し、強みを最大限に活かしながら、弱みを適切にカバーしていくことが重要です。
最低限のリスク評価を意識しつつ、自分がやりたいことや追求したいものに積極的に取り組むことで、HSS型HSPとしての魅力や可能性を存分に発揮できるでしょう。
最後に、HSS型HSPである皆さんがこの記事を通じて、自分の特性をより深く理解し、少しでも生きやすさを感じていただければ幸いです。あなた自身の「強み」をうまく活かしながら、人生をより豊かにしていきましょう!
参考文献:トレイシー・クーパー (2022). 傷つきやすいのに刺激を追い求める人たち. (時田ひさこ監訳, 長沼睦雄監修. フォレスト出版.)
コメント